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- 翻 刻
- 現代語訳
無不足相調、且大地者木棉花致不出来
御用布調兼候處、弐ヶ村ニ者相應出来、
木棉布調高全相調、且此中菜種子作立
無之、油大地より買入を以相用候処、去々年
種子
相求地方見合蒔入、菜種子致出来候付、油
□調嶋用相達未進上納之方江茂菜種子
相納所之潤ニ相成候段、在番・頭申越有之、
殊勝
之至候、先様猶以出精致勤務候様、
可被申渡者也、
九月朔日 三司官
御物奉行
嘉慶七年壬戌九月十五日為塩川
與人
同十二年丁卯五月十日去、
不足無く用意した。さらに大地(宮古島)は
木棉花ができず御用布も準備できなかったが、
二ヶ村(塩川・仲筋)ではそれなりにできて
おり、木棉布も全て調達した。さらには、こ
れまで菜種子は作っておらず、油は大地から
買い入れて使用していたが、去々年に種子を
求めて場所を見合わせて蒔き入れ、菜種子も
実ったので油も島での使用分は準備でき、未
納者も菜種子を納めており地域の潤いとなっ
ていると、在番・頭が報告している。殊勝の
至りである。今後、さらに精を出して勤める
ように(当人へ)申し渡すこと。
九月朔日 三司官
御物奉行
嘉慶七(一八〇二)年壬戌九月十五日、塩川
与人となる。
嘉慶十二(一八〇七)年丁卯五月十日、亡く
なる