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- 翻 刻
- 現代語訳
〔 〕鳥などであっても父母の気に
叶うものや大切なものであれば、しっかり
と、その了見で粗相のないように心得て
いるものである。(これこそが)真の孝順の
道である。
一、『内則』に曰く、もし父母に過ちがあったな
らば
〔 〕
申し上げ〔 〕
孝敬の心を怠ることなく従い、
機嫌をうかがって、さらに諫言
を申し上げるべきである。もし機嫌をうか
がっているあいだに、
他の村人との言い争いとなるほどとなり
よろしくない事態となってしまったならば、
(急いで)諫言を
鳥抔之類迄も父母之御氣ニ
相叶又者大切ニ被成置候ハ丶能々
其心得を以不致麁相儀〔ニ而〕
相見得候、誠ニ孝順之道ニ而候、
一 内則曰、若父母過事有之
〔 〕敬入〔 〕
〔 〕
申上〔 〕
又々孝敬之心不怠候而差扣
御機嫌を相伺候而、又々諫言
可申上候、若又御機嫌を相待候て
其誂村所他人之口舌ニ係り
申程ニ而不宜候ハ丶迚も諫言