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  • 現代語訳

一、『内則』に曰く、人の子たる者は、また嫁たる者は、
  父母・舅姑の指示に背いたり
  怠ったりしてはならない。あるいは、(父母・
  舅姑から)飲食を下されたならば、
  それほどおいしい食べ物で
  なくとも、少しでも箸を付け、
  あるいは衣装をくだされたならばたとえ好
  みでない衣装であっても適当に扱うのでな
  く
  着用して大切に保管すべきである。(また)
  父母・舅姑の目につかないように個人の
  財宝などを蓄えることなく、
  さらに道具から
  器物にいたるまで自分(の判断)で
  他人に貸し渡すことなく、どのような物で
  あっても自分の判断で他人に譲与してはならない。

一 内則曰人之為子者又為嫁者
  父母舅姑之被仰付候儀者相背
  相怠申間敷候、或者飲食を被下
  候時者夫程美味之食物ニ而
  無之候共少ニ而茂箸を懸
 或衣裳〔を被下候共、たとへ我か不数寄之衣
 裳とても〕
 〔大形無之様着用いたし、大切ニ格護仕置候、〕
 父母舅姑之〔目ニ〕隠候而私□
 財宝与無之、私之財宝与無之
 私相用得申、道具とても無之、
 亦者器物之類ニ至迄自分ニ而
 他人江借用不相渡、又者自分之
 見切〔ニ〕而他人江何物も不譲與ひ
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