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- 翻 刻
- 現代語訳
〔 〕その心持ちは例えば美玉を取る
ように、(あるいは)満々と水を入れた碗を
持つ
ように敬うべきであろう。もし父母の
前ではっきりと物を申し、または手の
肘で張って(意地を張るの意か)、顔を打つ
などをすることは、〔 〕
一、人の子たる者、なにか用事があって
他出する際、今日はどこのところに参ると
申し父母に暇を乞うべきであるというのは、
さきほど申し上げた通り
である。(行き先を)先方から別の場所に
変えるべきではないという教えがある。
これは少しでも早く父母の用向き
に対応するためである。
其心持者譬ヘハ黄〔美〕玉を執り
ことく碗に満々之水を捧クことく
にして敬心可有之候、若父母之
前ニ而物を切ニ申切、又者手之
臂を張、顔を打ツ抔仕申儀
〔 〕節ニ而〔 〕
〔一人之為子もの何歟用事ニ而〕
〔他出之時、〕今日者何之〔所江参り〕
申与父母ニ暇を乞候□者㝡前
申上置候、先方之所を別所江
替し申間敷与被仰置候、
是者鳥渡父母之御用向
早速相弁申儀ニ而候、