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- 現代語訳
親しみも薄くなってしまうだろう。
そうなっては、義や礼儀が
行いづらくなるのは当然である。
そのような状況では、鳥獣とどう変わるだ ろうか。(鳥獣と)同様である。
一、『内則』に曰く、人間の人間たる
作法礼儀は、第一に
有別の道理をもって夫婦の仲が
乱れることもなく、あらゆることで関係を
慎ましくすることである。さらに、家庭で
の生活でも内と外をしっかりと分別して、
男性は外向きに生活し、女性は内向きに
生活して、衣類・食器・道具類にいたるまで、
男女の混雑がないように
自然与薄ク相成、父子之親ミも
薄ク相成候ハ丶、義筋禮義〔難〕
相行儀ハ当然之儀ニ候、
然時者鳥獣与何楚〔相〕替
申哉、同前候、
一 内則曰、人間之人間たる
作法禮儀之〔始〕ハ題目
有別之義を以夫婦之中
乱ヶ間敷無之、萬端取合
相慎申儀与有之、又家之
住居ニ茂内外正敷差分ヶ
男子ハ外ニ相住居、女子ハ内ニ
相住居、衣類食器諸道具
到迄男女之混雑無之様