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  • 現代語訳

諸事にわたって安定して統治することが
  できる。以上の心構えは前条でも述べた
  とおりで、夫婦有別の
  礼式がなく、親類にも連絡
  せずこっそりと
  内々に夫婦の交際をして、
  あるいは他人の妻と通じるという
  悪い風習になったならば、他人の
  妻の産んだ子は我が子、我が妻の産んだ子
  は他人の子になろうか。まぎらわしい状況
  となる。
  さらにこっそりと妻を
  求めたため、親類に対して自身の
  妻であると紹介できず、たとえ
  子が生まれても父子間の

候ハ丶諸事ニ至迄安穏相治
 申儀ニ候、右之心入ハ前條ニも
 申述置候通、夫婦有別之
  禮式無之、諸親類ニも致
  無沙汰隠蜜之忍を以
  内々夫婦之取合いたし
  或者人之妻をも相侵申
  悪敷風俗ニ成行候ハ丶、人之
  妻之子ハ我子、我妻之子者
  他人之子ニ而候哉、紛敷有之、
  其上隠蜜之忍を以〔妻〕
  相求候故、諸親類差向我
  妻として難申披候ハ丶、たとい
  繁昌いたし候共、父子之親ミ
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