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  • 現代語訳

他所で嘲笑となるかもしれないと(考えて)、
  諸事に(主君の)
  過失を補うという思慮を
  つねに絶やすことのないようにすべきであ
  る。主君の意思のうち善事には
  従い、悪しき事には正して(主君を)救う
  ことで奉公すべき
  である。そうであるから君臣上下の
  交流が親密となる
一、佞人(心のよこしまな人)の御奉公の仕方は、
  役職を得ない内は自身が
  無功績であっても、自身も世の中を思い、
  ただ任職をひたすら悩み
  願うものである。また、幸運にもひとなみ
  の役職に任じられても、奉公の
  善悪をまったく気にせず、ただ自身の
  利得だけを重視し、

與所之嘲笑□や成候半与諸事ニ
 付而茂其過失を可奉補之思慮
 曽而不絶候而御意之善事ハ
 相随へ、悪敷事ハ正し救て御奉公
 被仕候、然故君臣上下之交
 睦敷相成申儀与御座候、
〔一佞〕人之御奉公仕候〔   〕
  〔仕形者、未役儀〕不被仰付内ハ我〔身之〕
  無切(功ヵ)成をも不顧、我茂人間と思て
  唯役儀被仰付候一篇を患ひ
  願ひ、又幸之通轉縁逢一端之
  役儀も被仰付候得者、御奉公向之
  善悪者曽而不附気を、唯我
  身利得之一篇をのミ題目
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