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  • 現代語訳

「5
 シテ         アト
◦是も大事なものしやな、左様で御座りまする。
 シテ    アト      シテ    アト
◦下におかう、よう御座りませ。◦御坊〳〵、はあ。
シテ
◦身共はゆうた程に此小袖をきせて、腰をうつてお
     アト
こりやれ、心得て御座ろ。
シテ     アト シテ
◦早よふ〳〵、はあ。◦さあ〳〵おうちやれ〳〵、
アト
心得ました。是てよう御座りませゑか。
        アト
〔欠〕よい〳〵、中〳〵湯ても薬ても。〔欠〕
         シテ      アト
〔欠〕〳〵はあ。◦何んとする、はあ。真
御よるされませい。ねふりまして。手かころひまして
       シテ      アト
御座りますろ。何に手がころた はあ。
シテ                アト
◦ねふらぬ様にして、おうちやれ〳〵、心得ました。
はあ是は無調法で御座れまする。中〳〵湯ても
茶ても余りまれぬが。中〳〵〳〵〳〵はあ。
のう〳〵おそろしや〳〵。亭主御座るか〳〵。

「5
(シテ)
「これも大事なものだな。」
(アト)
「その通りでございます。」
(シテ)
「下に置いておこう。」
(アト)
「それがよろしいでしょう。」
(シテ)
「おい、坊主よ。」
(アト)
「はい。」
(シテ)
「私が言った通りに、この小袖を着せて、腰を打ってやれ。」
(アト)
「承知いたしました。」
(シテ)
「早くしろ、早く!」
(アト)
「はい。」
(シテ)
「さあさあ、ちゃんとやれ!」
(アト)
「承知しました。これでよろしいでしょうか?」
(シテ)
「よいよい。湯でも薬でも……(欠落部分)」
(アト)
「はい、はい。」
(シテ)
「何をしている?」
(アト)
「はい。眠ってしまいました。手が痺れてしまいました……。」
(シテ)
「何だと? 手が痺れたのか?」
(アト)
「はい。」
(シテ)
「眠らないようにして、ちゃんとやれ!」
(アト)
「承知しました。ああ、これは不器用でございます……。湯でも茶でも、あまり効かないが……。ああ、ああ、怖い怖い……。亭主、いらっしゃいますか!」
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