16ページ目

ページ数:016(全25ページ中)
  • 翻 刻
  • 現代語訳

「15
不肖之罪ニ而無之㝡初教訓不仕故ニ而候凡愛に
溺て不為教訓者は是子孫愛するにあらす子孫を
害する者なり子孫教訓する之道は全幼年時に
有之事に而尤大切成儀候常に云媚を初来に教よ
子を嬰孩に教よ又云小時不役大時叫屈幼雅之時
童心未衰習染未深此時を不失宜之道引て
正に可致教訓候先入之云為主候先賢之教可為
肝要候教訓之道理大端六言に不浅幼少の時より
生我者は父母なり是孝順可仕候年我より長せる者は
長上と申候是尊敬可仕候左隣右祐前村後巷
をハ郷里と申候是和睦可仕候人各は我身に差当たる
所作を生理と申候是謹勤可仕候違理犯法之事
(を者を見せ消ち)をは非為る申候是為間敷候祖父母父母之教訓
聴従可仕候言語は無偽行上は安祥人に交に者
謙忝にして不致無礼朝夕之出入擐に他行を不可忤
(飯食無服を見せ消ち)飲食衣服常に驕制し華奢に可仼限ニ応す

「15
不肖であることに起因する罪であり、避けるべきものである。
最初に正しく教育しなかったことが原因である。一般的に、子どもを愛するあまり教育を施さない者は、決して子どもを本当に愛しているのではなく、むしろ害しているのだ。
子どもを教育する方法は、幼少期の指導にすべてかかっており、これが最も重要である。昔から「木は若いときに曲げよ」「子どもは幼いうちに教えよ」と言われている。また、「小さいときに働かせなければ、大きくなって苦しむ」とも言われる。
幼い頃はまだ純粋であり、悪い習慣も染みついていない。この時期を逃さず、適切な方法で導き、正しく教育することが肝心である。最初に学んだことがその人の基盤となるため、古人の教えをしっかり守ることが重要である。
教育の基本的な教えは、大きく分けて六つある。
孝順(親孝行)
 幼い頃から、「自分を生んでくれたのは両親である」と理解し、親を大切にしなければならない。
尊敬(目上を敬うこと)
 年長者は自分よりも経験が豊かである。だから、彼らを尊び、敬意を持つべきである。
和睦(地域との調和)
 左隣、右の家、前の村、後ろの路地に住む人々を「郷里」と呼ぶ。これは、互いに仲良くし、平和に暮らすべき関係である。
謹勤(真面目に働くこと)
 人それぞれ役割や仕事があり、それを「生業」と呼ぶ。これに真剣に取り組み、勤勉であるべきだ。
非為(道理に反することをしない)
 法律や道理に反することをするのは「非」と言う。それを決して行ってはならない。
聴従(祖父母や両親の教えに従うこと)
 祖父母や両親の教えを素直に聞き、従うことが大切である。
また、普段の言葉遣いは誠実であり、行動は落ち着いているべきだ。他人と接するときは、謙虚で礼儀正しくしなければならない。
朝夕の出入りや外出の際も、行動に注意し、礼儀をわきまえるべきだ。衣服や食事については、贅沢を控え、身の丈に合ったものを選ぶことが重要である。
横にスクロールをして閲覧してください