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- 現代語訳
「7
人之死活を不構独人情を失候て己ならす人を
損候者反て己を損候を不知者ニ而候強を争勝事を
好者は己か富を時に勢に因り理に背心を(喪を見せ消ち)失
只己か名聞を好て反て名聞を失申を不知者候
古語ニ柔弱者護身之本剛強は惹禍之申と
云り忘に自尊大なる者立居挙動疎相に語云
躁(忘を見せ消ち)妄卿党之間戯児に同之遂に衆口交識
外聞を失申を不知者候人能此理を学候はゝ
卿村申和睦(小を見せ消ち)に可有之候和睦之道何そ難事に而
無之候先我一家之睦を本として他人にも可及候
第一強弱を不可争是非を不可闘短長を不可攻
軽々敷気悩を不可勧如此相心得候而礼貌謙恭し存心は平易にして銭財之取遣明白にすて
人之過失は宥めす是和睦根本に候有腎徳人
尊重し有善事人は称揚し有学問人は
敬順し有(材を見せ消ち)才藝人は褒顕し無能なる人は
教誘行跡悪人は懇に謀可申候愁に沈候者共
「7
他人の生死には無関心で、人の心を失い、ただ自分のことだけを考えて他人を傷つける者は、結局のところ「自分自身を損なっている」 ことに気づいていない。
力に頼って争いや勝負を好む者は、富や権力を背景にして道理に背き、心を失い、ただ名声を求めるが、かえって名誉を失ってしまうことに気づかない。
昔の言葉に、「柔和であることは身を守る基本であり、剛強であることは災いを招くもとである」 とある。また、尊大な態度をとる者は、日常の立ち居振る舞いがぞんざいになりがちである。
ことわざに 「軽率で愚かな者は、村の子どもと同じような振る舞いをする」 とある。そういう者は、周囲から悪評が広まり、評判を落としていることにも気づかない。もし人々がこの道理を学べば、村や町の人々は互いに仲良くできるようになる。和睦(仲良くすること)の道は、決して難しいことではない。
まず、自分の家庭の中での和を大切にし、それを他人にも広げることが重要である。第一に、以下のことを避けるべきである。
強い者と弱い者が争うこと
善悪をめぐって激しく対立すること
人の短所を責め立てること
軽率に怒ったり、イライラすること
このような心構えを持ち、礼儀をわきまえ、謙虚でいることが大切である。
また、心は穏やかに保ち、金銭の貸し借りや物のやり取りは、明確にすることが重要である。そして、他人の過ちには寛容であるべきだ。これが「和睦の根本」となる。さらに、次のような人を尊重し、大切にすべきである。
徳のある人は、敬意をもって接する
善行を行う人は、称賛する
学問のある人は、敬い従う
才能や芸を持つ人は、褒め称える
能力のない人は、親切に教え導く
行いの悪い人には、じっくりと話し合い、正しい道に導くよう努める
また、悲しみに沈んでいる人には
