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口上覚
恐多御座候得共申上候、去ル子年飢饉ニ付、百姓死人多出来、百姓中ニ而村小役持居不申候ニ付、百姓中有付之候間二才ニ而加勢仕候様被仰付相働来候処、当分百姓中有附候躰見及家内之續方茂相済申事御座候、何とそ右之次第別條被思召〔  〕先例之通、小役御免被仰付被〔  〕左様被仰付御事御座候ハ丶以〔  〕稽古を以間之似合之御奉公等〔  〕相働度与者願意奉存候、此等〔  〕様御取成奉願候、以上、 両村二才中
一真苧敷手入之冝時節不後様致手入、垣等四方より葉はきニ而高五尺以上ニ仕合置倒そ候時分相成候ハ丶、倒そ候而壅可持入候、
一壅貯方之儀、原戻之時分兼々より毎日壱ヶ月に三度入替を以相貯置、真苧

口上覚
恐れ多いことだが申し上げる。去った子年の飢饉のため、百姓に死人が多く出て、百姓中で村役人を担当できないため、百姓中が生活できるまで二才(若い男性)たちに(業務の)加勢をすることが許可され働いてきたところ、現在は百姓中が生活できるようになっているように見えてきて家内(家庭)の経営も継続できるようになってきた。どうか右の状況をご配慮していただき、先例の通りに小役の辞任をご許可いただけないだろうか。そのように許可していただければ、学んで役に立つご奉公などをつとめたいと思っているところである。この件をよろしくとりなしてもらいたいと願うものである。以上。                 両村二才中
一真苧(麻の一種)の畑の手入れのよい時期に遅れないように手入れをして、垣等は四方を「葉はき」で高さ五尺(約150センチ)以上にて設置する。収穫後に壅(肥料)を入れるべきである。
一壅の貯蓄については、原(農作地)から(家へ)戻る時に、事前に毎日一ヶ月に三度の入れ替えで貯蓄しておいて、真苧を
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