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- 翻 刻
- 現代語訳
一 先や一番命あり命のありわと何
事も思てをること叶りよる
一 二番士ひの題目や手墨学問能く
習て親に孝行みやたりしゆす一 三番百姓の題目や節〃物作り後れ
らん油断さんこと働らちふす
一 四番世界の上取面らいや士〔欠〕姓〔欠〕
肝入られ誠心実面白や
一 五番家内持ち肝要聞き妻よす
夫よす和睦しゆていへんやいこわひねんこ とに一 六番銭金儲きやいもつのありわと
何事も思てをること叶わよる
一 七番七十の年なやい願々物毎打忘
浮世渡よす楽〔おれまがり〕
一 まずは一番に命が大切である。命があるからこそ
何事も思ていることが叶うのだ。
一 二番。士族の題目は勉学をよくして、親に孝行、
王府に御奉公をすることだ。
一 三番。百姓の題目は季節毎の作物を作り、
後れないように、うっかりしないように、働くことだ。
一 四番。世の中の人付き合いは士族や百姓も同様に
真心から付き合うからこそ面白いのだ。
一 五番。所帯を持っているものが大切にすべきものは、妻や
夫の意見をよく聞き、仲良くして喧嘩が
ないようにすることだ。
一 六番。銭金を儲けて蓄えのあるからこそ
何事も思っていることが叶うのだ
一 七番。七十の年になって思っている事すべて忘れて
世間を渡っていくことが楽しい