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- 現代語訳
いのちつなかしゆるいとなともて
ゑゑ
四十三 一 絵書墨かきや筆先の餝れ
ヱ
肝の上の真玉朝夕みかき
ひ
四十四 一 人や物毎にわんまさりともれ
ヒ
自満するものやはかぬいかん
も
四十五 一 無理の銭金やあだとなていきふる
モ
義理よ思めつめて無理〔欠〕る〔欠〕
セ
四十六 一 世間立波に渡る身の舟〔欠〕
せ
肝と楫たいもの麁相にも〔欠〕な
す
四十七 一 勝れ不勝れも肝からとやよる
ス
年を入るものに下手やないさめ
雍正四年酉年正月吉日
蔡姓温●(阝+詹)園記
意見口説
子々孫々まで命を繋ぐ営みと思って励むのです。
ゑゑ
四十三 一 絵や文章が素晴らしくてもそれは小手先のこと。
ヱ
大事なのは心で、常にそれを磨くことをおろそかにしてはいけません。
ひ
四十四 一 人や物事に「私の方が勝っている」と
ヒ
自満する人は、愚かな人間になるだけです。
も
四十五 一 無理をして得た金銭は、自分の身の丈に合わず、自身の仇になる。
モ
物事の道理をわきまえて、無理に金銭のやりとりはしてはいけない。
セ
四十六 一 世の中という荒波を渡る「人生」は
せ
心こそがその舵となり指標となる。
なので心の修練をおろそかにしてはいけない。
す
四十七 一 上手下手というのは人の心がけ次第である。
ス
真に打ち込む人に下手な人はいないのだから。
雍正四年酉年正月吉日
蔡姓温●(阝+詹)園記
意見口説